仕事で結果を出して、勝ち残った人だけが生き残ることができる街。
感情なんてどうでも良くて、勝つことがこの街のルール。
僕はそんな雰囲気が好きだ。
コーヒーをフィルターから落ちた一滴みたいに、あるいは浄水みたいに、多くが注がれたしても、この街に要らないものは問答無用で排除される。
東京フィルター。
田舎者の僕は(田舎者は関係ないかも)、東京が大好きだ。
ジャパンパッシング、東京パッシングという事が言われて久しい。
世界はもう日本を、東京を見ていない、シンガポールや香港などを見ていると。
そして、去年お会いした評論家の方も同じようなことを言っていた。
「富山はダイレクトに世界に繋がっている企業が多いから、もう東京なんて見なくていい」
と。
きっと正しいのだと思う。
でも。
東京は世界で有数の都市であることに変わらないし、日本で1番の都市だ。
地方に人にとって、「東京フィルター」を経験することは大切なことなんだと思う。
東京にきて、間もなく17年。
会社が倒産したり、借金を背負ったりしたり。
どれだけ頑張っても、ライバルよりも何倍も動いたのに負けることもあって、今だって順調なわけじゃない。
そんな時、超高層ビルが壁にしか見えなくて、すれ違う人が普通にこの街にいることができるのに、この人たちはこの街に入れるのに、自分はいることができない、いちゃいけないんだ、負けたんだなって。
冨山に帰るしかないのかなって思う。
でも、まだまだこれから。
絶対に東京フィルターを突破して、故郷に錦を飾るのだ。
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